浦和競馬パーク Urawakeiba park

埼玉新聞栄冠賞 SIII 10月20日(水) 実施 埼玉新聞栄冠賞 SIII 10月20日(水) 実施

今年から2000mの重賞に生まれ変わった
「埼玉新聞栄冠賞(SⅢ)」。
秋の大レースに向け、より重要な一戦となった。
新星の誕生か、はたまた実力馬の貫禄か。
浦和2000mから、目が離せない!!

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~スポニチ・秋田麻由子の視点~

1991年に創設され、今年で31回目を迎える「埼玉新聞栄冠賞」。創設当初は5月に行われていたが、04年から10月のこの時季に開催されるようになった。今年から100m延びて、2000mに距離が変更になったが、コーナーを6回のコース形態は変わらないので、レース傾向も大きくは変わらないと見る。過去10年のデータから傾向を探ってみよう。

1.人気

1番人気は【2-3-2-3】。2番人気は【6-0-2-2】。3番人気は【2-3-0-5】。勝ち馬を見ると2番人気の成績が優秀かつ、10頭全てが3番人気以内となかなか下位人気馬が金星を挙げるのは難しいようだ。3着以内30頭中20頭が3番人気以内で、さらには過去10年全てで、3着以内に1~3番人気の馬が2頭は入っていた。3番人気以内の3頭で上位3着までを独占したことはないが、それでも上位人気馬が安定して走っている。

2.脚質

直線が短い小回りの浦和では大抵、先行馬が有利だが、コーナーを6回も通過する長丁場だけにその傾向は顕著。3着以内の30頭中22頭が最終コーナーを3番手以内で通過している。逃げ切りは過去10年で3回だが逃げ馬の成績は【3-0-3-4】。これを最終コーナー先頭馬にすると【6-0-3-1】。早め先頭で押し切る先行力が必要なことが分かる。勝ち馬の1コーナーの通過順を11年から並べると、9・4・3・1・5・4・2・1・1・2。11年優勝馬のボランタスは序盤9番手と後方だったが、2回目の3コーナーではすでに2番手まで押し上げていた。1コーナー4番手の2頭も同じように、4コーナーでは2番手以内とポジションを上げていた。例外は終始5番手で差し切った15年優勝馬のカキツバタロイヤルのみ。

3.前走

前走が東京記念だった馬が2勝、2着6回、3着1回。スパーキングサマーC組と日本テレビ盃組が共に1勝、2着1回、3着1回。戸塚記念組とオーバルスプリント組が共に1勝、3着1回。以上の5レースのどれかを走っていた馬が複数回3着以内に入っている。最も好成績は東京記念組で、他のレースを見ても前走で1800m以上を経験している組が有利。また、3着以内の30頭中17頭が前走3着以内だった。ちなみに残りの13頭中5頭が4着と、前走大敗からの巻き返しはほぼない。

4.リピーター

近年で3着以内に複数回入った馬はいないが、過去10年ではカキツバタロイヤルが11、12、14年で2着、13年3着、15年1着と5年連続で3着以内に入ったほか、ガンマーバーストが13年1着、14年3着、15年2着。タイムズアローが15年3着、16年1着と複数回3着以内に入っている。小回りの長丁場とコース適性が問われる条件だけに、リピーターには注目したい。

5.コース、距離実績

3着以内の30頭中18頭が浦和勝利または浦和重賞で3着以内の実績があった。また、浦和初出走馬は3着以内に10頭いたが、その内5頭がJRA中山ダート1800mで勝利していた。残りの5頭もJRAの1800m以上の距離で勝利実績もしくは南関の1800m以上の重賞で3着以内の実績があった。浦和コースでの実績、または中距離以上での実績が欲しい。

<筆者プロフィール>
秋田麻由子/Akita Mayuko
11月9日、愛知県生まれ。夕刊紙でプロレス、競馬、芸能担当を経て、2010年から「スポーツニッポン新聞」で地方競馬を担当。17年からは地方競馬だけでなく、幅広く公営競技を担当するなど活躍の場を広げている。

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~勝馬・豊岡加奈子の見解~

10月20日(水)に埼玉新聞栄冠賞が実施される。昨年までは1900mで行われていたが、今年からは2000mでの施行となった。優勝馬には浦和記念の優先出走権が付与されることからも注目の一戦だ。

好メンバーが揃った印象だが、その中でも本命に挙げるのは昨年の覇者タービランス。昨年のこのレースでは好位追走から、直線では前にいた2頭の間を割って抜け出して堂々のV。大井記念から休養を挟んでのローテーションは昨年同様で、乗り込まれていて久々でも仕上がりは良さそう。南関勢同士では崩れなく走っていることからも軸向き。

対抗はフィアットルクス。中央からの転入後19戦14勝という驚異的な成績で、重賞初挑戦となったブリリアントカップでは直線でノーブルサターンとリンゾウチャネルとの3頭の激しい叩き合いを制して勝利。その後も大井記念2着、東京記念3着と堅実に走っている。先行力があるので脚質は浦和向きでVも可能。

単穴はエメリミット。昨年の東京ダービーを制して以降、一息のレースが続いていたが、6月の短夜賞を7頭立ての6番人気という低評価を覆して勝利すると、続くひまわり賞でも2着と好走。そして東京記念ではフレッチャビアンカにクビ差まで迫っての2着と完全復活をアピールした。復調した今ならこのメンバーでも遜色はなく注目の一頭だ。

△からは3頭を挙げたい。

まずは18年に中央から転入してきて、いきなり重賞4連勝を挙げて存在感を示したリッカルド。現在3連勝中で前走の千葉ダートマイルでは2着のベンテンコゾウに3馬身差を付けての逃げ切り勝ちと、10歳馬でも全く衰えは感じられない。昨年2着の実績からもチャンスは十分。

また、前走は休み明けで仕上がり途上だったマンガンは、追い切りの内容からも一叩きした上積みが見込める。金盃では後方追走から2周目3~4コーナーでポジションを上げると、直線では外から先頭に立って後続馬を大きく引き離しての快勝で、その時の競馬ができれば差はない。

穴で狙いたいのはハイランドピーク。転入後の3戦は1400mを使われていて最高でも掲示板止まりだが、中央時代は長めのところを中心に使われていて距離延長は問題ない。18年にはエルムSでの重賞勝ちがあり、力は足りるはずだし、この距離なら1400mほどテンのスピードが速くならないので、ある程度の位置に付けられれば小回りの浦和コースでも末脚を生かす競馬ができそうだ。

◎タービランス
〇フィアットルクス
▲エメリミット
△リッカルド
△マンガン
△ハイランドピーク

執筆:豊岡加奈子

<筆者プロフィール>
豊岡加奈子/Kanako Toyooka
北海道函館市出身。8年半総務省で公務員をした後、競馬専門紙「勝馬」の記者に。競馬を始めたキッカケは、09年の皐月賞前日に中山競馬場付近で犬の散歩をしていたところ、前日から並んでいる方々を見て「競馬は単なるギャンブルではなく奥深いスポーツなのだ」と思い、皐月賞当日、一人で中山競馬場に足を運んだこと。現在は「スカパー! 南関東地方競馬チャンネル」解説や競馬場でのイベント出演等、多岐にわたって活動している。